おすすめ書籍 のバックアップ(No.28)


このページでは

慶應通信で学ぶにあたって役に立った書籍を紹介します。

全学部共通

鶴見優子『オトナの私が慶應通信で学んでわかった、自分を尊ぶ生き方―慶應義塾大学通信教育課程奮闘記』セルバ出版

  • 実際に慶應通信を卒業した著者による回顧録。この本を読めば慶應通信のシステムの概略(レポート作成、科目試験、スクーリング、卒論の進め方、慶友会についてなど)が分かるので出願を考えている人が入学前に読めば慶應通信の生活がイメージできるだろう。
  • 著者は苦労して卒業した学生であったので、慶應通信入学後躓きそうな時に読めば自分も頑張ろうとモチベーションアップになる。

河野哲也『レポート・論文の書き方入門』慶應義塾大学出版会

  • 鉄板。これを読めばレポートの体裁が整い、採点してもらえるようになる。少なくとも、参考文献の引用や記載方法が不十分という不合格理由はなくなる。

野矢茂樹『入門!論理学』(中公新書)中央公論新社

  • テキスト科目の論理学はまっさらな状態で読むと難解なので、挑む前に読んでおくと理解しやすくなる。真理関数から量化理論までをカバーしている。

長岡亮介『長岡先生の授業が聞ける高校数学の教科書数学』旺文社

  • 数学初学者、文系でIIBまでしか習わなかった人、理系でも昔のことで忘れてしまった人向け。慶應テキストの数学は(基礎も)高校数学を理解しておかないと難しい。経済学部では、微積分(特に微分)の知識があると理解の助けになるので、これを使って復習するとよい。

柳川範之『独学という道もある』(ちくまプリマ―新書 102)筑摩書房

  • 慶應の通信課程(経済学部)を卒業後、東京大学大学院(経済学博士)を経て同大学院・経済学研究科教授になった柳川範之先生による独学の楽しさをテーマにした新書。慶應・通信教育での体験記でもあり、自身の成長記でもあり、読んでいて自分もとても為になりました。内容はエッセーなのでとても読みやすいです。
  • 慶應の通信教育での学習に関する具体的な記述も豊富です。柳川先生は通信教育で学習時、ノートを作らなかっただとか(はじめはノートにまとめていたけれど実は効率がよくないことがわかった)、テキストを読み込む時に(特に一回目の読書)、絶対に蛍光ペンでハイライトしたりボールペンでラインを引いたりしなかったとか、テキスト著者(研究者)の見解を「批判的に」読んでいくだとか、柳川先生独自のやり方が記されていて慶應の通信教育生には参考になると思いました。もちろん、必ずしも柳川先生のやり方をそのまま真似したり、学習方法のコツを全て取り入れる必要はなくて、慶應通信の先輩のやり方を知ることで自分なりの学習法(他人のやり方ではない「自分なりのやり方」の発見 = 独学の王道)を見つけるヒントになるかなと。私はとても為になりました。

柳川範之『東大教授が教える独学勉強』(草思社文庫)草思社

  • 慶應の通信課程(経済学部)を卒業後、東京大学大学院を経て同大学院・経済学研究科教授になった柳川範之先生による独学の楽しさをテーマにした文庫本。内容はエッセーなのでとても読みやすい。

文学部向け

文学部生からの情報求む!

経済学部向け

石川秀樹『試験攻略入門塾 速習! ミクロ経済学 2nd edition』中央経済社石川秀樹『試験攻略入門塾 速習! マクロ経済学 2nd edition』中央経済社

  • 慶應通信テキストの『経済学』、『経済原論(ミクロ経済学)(マクロ経済学)』がアカデミック過ぎて全然理解できない人が、ミクロ経済学・マクロ経済学の概要をつかむのに適している。
  • 公務員試験など経済学の試験対策本の性格を有しているので豊富な問題例を解く過程を見ることで段々と経済学の初歩が理解できるだろう。
  • この本はレポートの参考文献というよりは、レポート・科目試験を解く上での基礎知識を学ぶのに適している。また、この本の内容を著者自ら講義している動画がYouTubeにアップロードされているので理解の助けになる。
  • 本書と同じカテゴリーの本として茂木喜久雄『試験対応 新・らくらくミクロ経済学入門 』講談社茂木喜久雄『試験対応 新・らくらくマクロ経済学入門 』講談社 がある。こちらもこの本に準拠した解説動画がYouTubeにアップロードされている。石川先生、茂木先生両者の本・動画を見比べて自分にとってわかりやすい方を選ぶとよい。

神取道宏『ミクロ経済学の力』日本評論社

  • 初級~中級レベルのミクロ経済学がわかりやすく学べる良書。本書第Ⅰ部は「経済原論(ミクロ経済学)」のレポートの参考文献として最適である。本書第Ⅱ部は「情報とインセンティブの経済学」の内容を理解するのに役立つ。
  • ぜひ読むべき本である。通信テキストをさらに詳しく解説し、要所要所で「なぜその式を使うのか?」「なんでそんな分析をするのか?」に的確に答えてくれる優れた教科書である。数学を使ったモデルによって現実を巧みに説明していく様子は感動すること間違いなし。

二神孝一・堀敬一 『マクロ経済学第2版』有斐閣

  • 中級レベルのマクロ経済学が学べる良書。「経済原論(マクロ経済学)」のみならず「経済政策学」、「国民所得論」、「経済変動論」などのレポート作成にも役立つ。
  • かなり高度で、基礎よりも最新の理論を多数紹介する感じの教科書である。

藤田康範『経済・金融のための数学』シグマベイスキャピタル

  • 簡単な一次関数、因数分解から始まり、微分、積分、偏微分まで網羅する。おまけとして東大の大学入試問題の解き方も数題載っている。
  • 学んだ数学をどのように経済・金融分析に当てはめるか丁寧に説明されている。計算を必要とするあらゆる経済学部科目のレポートに有用であろう。
  • 手頃な分量なので経済・金融の数学参考書の初めの一冊として良いだろう。本書を学んだ上でさらに演習問題を解きたい、数学を深く知りたい場合は他書を当たるとよい。
  • なお著者の藤田先生は『国民所得論』テキストの執筆者であり、レポート採点者でもある。スクーリングも担当している。

ふくしままさゆき『ホントにゼロからの簿記3級 Kindle版』花嶋生花

  • 日商簿記3級について単なる暗記ではなくしっかりと理屈を学びたい人におすすめ。本書のKindle価格は99円と安い。しかし内容はチャチなものではなくしっかりと書かれている。簿記論はほとんどが日商簿記3級の範囲なので簿記論の単位取得のためにも有用である。
  • YouTubeにおいて『【簿記系YouTuber?】ふくしままさゆき』というチャンネル名で本書を動画化したものが上がっている。チャンネル登録者は2024年2月現在で44.5万人であり、簿記を教えるチャンネルとしてはおそらく日本トップクラスである。日商簿記3級の動画は全24回あるが、初回動画は2024年2月現在で400万再生を超えている。高評価比率も高い。
  • 本書はKindleのみでの販売となる。Kindleが使えない環境にある人は本書をコンパクトにして挿絵が追加されたふくしままさゆき『朝10分で差がつくちょこっと簿記 第2版』誠文堂新光社がある。漫画パートの部分もあり読みやすい。
  • 簿記3級の合格の為にインプットする知識は本書だけでも十分である。ただし、アウトプットの演習量は本書だけでは少ないので、本書で学んだ知識を日商簿記3級過去問、演習問題集などでしっかりと反復練習すれば確実に日商簿記3級は合格できる。簿記論の勉強も9割完了となる。(残りの1割は日商簿記2級商業簿記の範囲だが必要となる知識量は少なく、それほど難しくない。)

法学部向け

法制執務用語研究会『条文の読み方』有斐閣

  • 「及び」「並びに」「かつ」「又は」「若しくは」などの紛らわしい用語の解説をしてくれる数少ない本。他にも法律の構造や制定過程など、法学入門的な内容。

伊藤真『伊藤真の憲法入門』など 日本評論社

  • 某予備校の代表の著作。法学の全くの初心者におすすめ。同シリーズには法学入門、民法、刑法、行政法、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法があり非常に充実している。この本の良いところは、Kindle Unlimitedで全て読めてしまうところ。たったの980円(月額)で読めるから、一か月で一気に全部読んでしまえばとってもお得。
    • ただし,レポートの参考文献には絶対使わないこと。予備校本を使うとぶっ飛ばされんぞ。

道垣内弘人『リーガルベイシス民法入門』日本経済新聞出版社

  • 民法入門。2冊目によい。分厚さにひるむが引き込まれて読める。債権法・相続法改正にも対応し、改正点もわかりやすい。債権物権は初学者にはやや難しいが、他の基本書と比較して具体例が多く学びやすい。家族法がとてもおもしろい。武井咲どんだけ好きなんだよ!と突っ込みたくなる。

筒井健夫・村松秀樹編著『一問一答 民法(債権関係)改正』商事法務

  • 2017年改正債権法の立案者による非常にわかりやすい解説本。民法系科目すべてにおいて、改正法についてのレポートを書くときとってもお世話になる。

山口厚『刑法(第3版)』有斐閣

  • 通称青本。刑法総論、各論について簡潔な記述で解説してある。慶應テキストは難易度が高い(特に刑法総論の『講義刑法学・総論』著者・井田良、有斐閣;【注】ただし、2021年度からは初学者でも比較的理解しやすい『刑法I 総論 NBS (日評ベーシック・シリーズ)』に変更されています)ため、いきなり読んでも挫折する。先に、本書で基本概念を身につけておくと理解が容易になる。

有斐閣ストゥディアシリーズ 有斐閣

  • 初学者向けの基本書。初学者がいきなり分厚い基本書に手を出すと十中八九挫折してしまうので,本シリーズのような薄めの基本書から入るのがおすすめ。最初の1冊として,また試験前の知識の確認用として最適。もっとも,刊行されていない分野も多いので,次に挙げる日評ベーシックシリーズと使い分けると良い。

日評ベーシックシリーズ 日本評論社

  • 有斐閣ストゥディアシリーズと同様,初学者向けの基本書。

有斐閣Sシリーズ

  • 各種法律の基本書。1冊目ではきついが、入門を終えた後の2冊目によい。ほとんどの科目(特に債権総論・各論)で、慶應テキストの上位互換として使える。商法総則など教科書に指定されていることもある。司法試験で問われる基本事項がコンパクトにまとまっており、かつ、学術書としても有用な中級向けの本。

有斐閣アルマ

  • 有斐閣Sシリーズの後に刊行された書籍で、入門書から中級者向けのシリーズをまとめて刊行している。レベルは4種類の色分けがなされている。

コンメンタール

  • コンメンタールとは逐条解説書のことであり,法律の条文を一条ずつ挙げて解説したもの。学説や判例の解説が豊富に載っているのでレポート作成には大いに役に立つ。もっとも,レポート作成は基本書と判例集だけでもどうにかなるので無理に買う必要はない。図書館で見かけたらラッキーぐらいの気持ちで良いだろう。 有斐閣の「注釈」シリーズ,日本評論社の「基本法コンメンタール」シリーズが有名。

堤林剣『政治思想史入門』慶應義塾大学出版会

  • 慶應テキスト政治思想史と全く同じ内容なので、法学部以外で堤林先生の授業が気に入った人はどうぞ。

その他

卒業論文向け

通信教育課程卒業生有志「卒業論文作成マニュアル」

  • 2007年3月に慶應通信を卒業した有志らが中心となり卒業論文作成におけるポイントやコツをマニュアル化したもの。少し昔の資料になるが本質は変わっていないので参考になる。

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