卒業論文 のバックアップ(No.24)


目次

このページを読む前に前提知識として覚えておいてほしいことですが、「卒論指導登録」と「卒論指導申込」とは、それぞれ全くの別物の手続きです。

卒論指導登録

  • 以下の要件を満たすと、卒論指導登録が可能になる。まずは登録しないとスタートラインに立てないので、要件を満たしたらすぐに登録しましょう。論文構想や文献収集が一切されていない状態であっても条件さえ満たしていれば登録許可されます。また、卒論指導登録後は図書貸出登録も可能になります。
    • テキストの配本計画の第3年度配本に入る
    • 総合教育科目の3分野科目合計28単位(テキスト18単位を含む)以上取得済
    • 必修外国語(1ヶ国語)8単位のうち、面接授業(スクーリング)2単位を除く6単位以上取得済
    • 総合教育科目合計36単位以上取得済
    • 専門教育科目7単位以上取得済
  • 卒論指導登録をしたら、20,000円払って、次は指導票の提出になります。

指導調査票提出

  • 指導調査票に、800-1000字の論文構想と、今までに揃えた文献一覧、法学部なら関連する履修済み科目などをdocファイルやpdfファイルにして添付する。卒論指導登録締め切り日の1か月後までに提出する。
  • 早く卒論をやりたいと思っていて40単位、50単位台の単位修得数の時点からでも初回申し込みする人がいれば、時間がなくて単位修得との同時進行が厳しく卒論は単位修得を終えてからじっくりやりたいと思って卒業要件単位をほぼ取り終わってから卒論に入る人もいる。ただし、後者は絶対におすすめできない。なぜなら在籍期限12年間の内でいつ卒論以外の単位が取り終えられるかは誰しもわからないので、予想外に時間がかかって卒論以外の単位修得をした場合、卒論に取り組める残りの在籍年数が少なくなってしまい、最悪在籍期限オーバーで卒業試験を受けられず退学になってしまうリスクが潜んでいるためである。加えて卒論に関しては早めに卒論本指導を受ける教官を決めておかないと、たとえお目当ての教官を見つけても、卒論予定テーマ内容以前の問題でその教官のキャパオーバーや定年年齢あるいは他大学への異動などの予定に阻まれての「卒論指導再提出」や「予備指導」にされる可能性もある(現に途中まで順調に本指導を受けていたのにこれが原因で再び白紙再提出となり、やり直しとなった学生がTwitter上に存在する)。卒論指導申し込みは半年に一回しか行われない以上、卒論以外の単位を長い期間かけてようやく取り終えた後に「再提出」や「予備指導」になるのは、ただでさえ期限が押している卒業時期をさらに半年ずつ先に伸ばすことを意味するので、かなりの痛手である。よって、慶應通信では、レポート・科目試験・スクーリングと同じように、卒論指導もなるべく早く行うことが推奨される。
  • 初回卒論指導申し込みについて。初回(定義:指導教員が確定していない状態)卒論指導を申し込んだ際、まずは事務局で形式上の不備がないかチェックされる。提出書類に必須の項目について記載がない場合、事務局から速やかに出し直しするよう連絡がある。形式不備がなかった場合、学籍情報照会に卒論題目が載る。この時点ではまだ「形式不備がなかった」とだけしか分かっておらず、指導区分や指導教員は決まっていない。
  • 卒論指導を受けるための準備不足と判断された場合は再提出や予備指導となり、次の指導調査票提出は半年後となる。つまり卒業が半年遅れる。したがって最短卒業できるかどうかは、この指導調査票の出来にかかっている。
    • 慶應通信生はテーマを絞りすぎる傾向があるといわれている。テーマが狭すぎると論文を書くのが非常に難しくなる。また、メジャーなテーマは先行研究で論じつくされていることが多い。CiNiiなどで論文を調べて先行研究があまりない分野を選ぶと、通りやすい。
    • 論文構想の時点で、案を複数出すのもよい。どれが卒論を各テーマとして相応しいか、担当教員が教えてくれるはず。
  • 例年、「本指導だけが良く、予備指導と再提出はダメ」という感覚から「本指導>>予備指導≒再提出」と思われる方もいるようだが、実際には「本指導≒予備指導>>再提出」の認識が正しい。予備指導は指導当日までの準備次第でいくらでも本指導格上げになる。一方で再提出は有無を言わさず半年後に再挑戦となる。予備指導の通知が来て「卒業が半年伸びた・・・、やる気を失った」と落ち込む方が少なからずいるが、むしろ逆である。予備指導の場合は本指導格上げになる可能性が十分に残っているので、それまで以上に万全の準備をする必要がある。落ち込んでる暇などなくむしろ頑張る必要がある。
  • 担当の先生が決まると、KCCの学籍情報の「卒業論文指導教員」に先生の名前が追加される。

卒論指導

  • 春期と秋期の年2回。提出までに最低3回指導を受けることが必要とされる。
  • 2020/07/29に、2020年秋期はオンライン指導・メール指導で行われると決定された。
  • オンライン指導は主にzoomで行われる。初回指導は集団指導になることがある。
  • 指導日程は先生が直接通知する。連絡が早い先生も、締切ギリギリの先生もいる。連絡先が間違ってなければ必ず連絡は来るので、周りが早々に指導を受けていても焦らないこと。
  • 2021年春期はオンライン指導と対面指導の混合となった。指導教員によって、どちらになるかが決まる。
    • これを書いている人は今期(本指導2回目)もオンライン指導になった。

初回指導(一例)

  • 2人で集団指導。新型コロナウイルスの影響のため、zoomを使いオンライン指導となった。基本的な論文の構成の仕方や、文献や判例の収集方法、メディアセンターの使い方などを丁寧に指導していただいた。
    • 通信生向けメディアセンターガイド https://libguides.lib.keio.ac.jp/correspondence
    • 慶應ID(学外から資料を検索できるなどの特典がある)の付与されない通信制にとってオンラインでできることは限られており、地方の図書館で得られないような資料を検索するためにはメディアセンターに行くしかない。地方民はつらい。
      • 2021年度より通信生にも慶應IDが付与されることとなったが、できることはメールアドレス付与やofficeが使えることなどにとどまり、通信生は引き続きKOSMOSや資料へのアクセスはできないため、状況は変わらなかった。残念。
    • 県立図書館レベルだと、判例検索ができることがある。https://www.knowledge.pref.nagano.lg.jp/collection/database/index.html#04
  • 教授によって違いがあるが、論文を執筆するのにそもそも許可が必要なことがある。目次案を提出し、論文の体をなしていると判断されないと、執筆ができない。

本指導2回目(一例)

  • zoomでオンライン個人指導。指導前の時点で論文執筆許可がでておらず、本文を1文字も書いていない。参考文献のリサーチを進め、実際に多くの文献には目を通し、内容の見当をつけてから望んだ。
  • 指導は終始和やかな雰囲気で進み、先生による目次案へのチェック、論点と話題の広がりをどこまでにするかの指導、文献をそろえるときに役に立つ施設の紹介、最近ホットな判例のご紹介など盛りだくさんで教えていただいた。目次案は大変オーソドックスでよくできています、とお褒めいただき、無事に執筆許可をいただいた。この論点とこの論点は大事なので突っ込んで書こうと思います!と言ったら、いいですね、期待していますと言っていただけました。ちょうど30分間の指導でした。
  • 指導後先生にお願いして、卒業予定申告許可をいただくことができました。

本指導3回目(一例)

5月頃書きます

卒業予定申告書

  • 以下の要件を満たすと、卒業予定申告書を提出できる。
    • 総合教育科目の卒業所要単位48単位を修得
    • 専門教育科目35単位(学部ごとの必修科目10単位含む)以上を習得
    • 卒論指導を受けている
    • 卒業予定日までに在学所要年数(学士2年半、特別3年、普通4年)を満たしている
    • 卒業論文の題目が確定している
    • 卒論指導教員の提出許可を受けている(対面指導なら卒業予定申告書への教員からの署名捺印、オンライン指導ならメールでの承認)
  • 卒業予定申告は3月卒業予定なら前年の5月(9月卒業なら前年の10月)に提出する。卒業の約1年前と早い段階で提出するので、忘れると卒業が半年延びる。注意すること。
    • つまり最短卒業を狙うなら、
      • 卒論指導の本指導2回(初回で提出許可を求めるのは不可能ではないが、避けるように塾生ガイドに指示がある。2021年版P124を参照)
      • 総合48単位(学士なら英語8単位のみ)+専門科目35単位(必修10単位を含む)
    • を卒業約1年前の成績発表時(3月卒業なら前年の4月科目試験の成績発表時、9月卒業なら前年の7月科目試験+夏スク成績発表時)に満たしていなければならない。最短卒業のための履修計画を立てるなら、これを目標にするとよい。
  • 卒業予定申告が許可されると、卒業のための各種書類が送付される。卒業論文を提出するためには、卒業予定申告ののち最低1回卒論指導を受けないといけない。
  • 卒業予定申告は、要件を満たしたらすぐに行うべきである。単位が足りない、卒論執筆が間に合わないなどの理由で卒業が伸びても、特にペナルティはない。卒業のための入口の手続き、という位置づけと考える。

卒論提出

  • 秋卒業なら6月頃?
  • 製本している人が多いですが誰に頼んでいるのでしょうか?

一例

6月頃書けるかもしれません

卒業試験

  • 春卒業なら1月頃、秋卒業なら8月頃?
  • 主査の先生と、副査の先生の2人で試験?
  • 時間はどのくらい?
  • 受験できるのは二回まで。二回不合格になると在籍はできるが卒業はできない扱い、すなわち退学となる(塾生ガイド参照)。
  • 卒業試験は全員受かるというのは都市伝説。実際に古参ブロガーたちが学友に一回落ちた人がいることを何人も証言しているし、最近は二回不合格で退学となった人もいる。

一例

8月頃書けるかもしれません

参考

  • 夏スクの時、日吉キャンパス第4校舎B棟の法学部掲示板の下に「法律学研究」「政治学研究」が山積みになっていて、通学生の優秀卒業論文がまとめられていました。法学部の方は大いに参考になるはずです。
    • 全編英語の論文もある。学部生なのにすごすぎ
    • 特に、書き方のフォーマット、作法、参考文献の引用方法に注目
  • 三田にも論文集がありました。西校舎入ってすぐ右の掲示板下にあります。
  • 卒業論文は4-6万字がボリュームゾーンであるとのこと。
  • 最終年度になるまでに卒論以外の卒業要件を116単位取り切って最終年度は卒論(またはこれに加えてスク)だけにすると、作業量の平準化が可能になる(卒論優先、単位気にせず興味ある授業の受講が可能)。またこのほうが時間的にも体力的にもそして精神的にも余裕が出るし、何より卒論指導の際、教官へ「単位は取り終わってるのでこれから半年間は卒論だけに専念できます」と伝えられるメリットが生まれる。仮にテキスト単位の修得(新規・再レポ、科目試験対策)と卒論活動を同時進行する場合、前者が優先になりがちで後者が滞りがちになる。テキスト単位修得のため卒論活動が中断、中断の繰り返しになると、「これどこまでやってたんだっけ?」ってなりがちになるので、テキスト単位に関しては早めの充足が推奨される(スクは条件によっては案外大丈夫)。卒業予定申告書に署名捺印貰えるかどうかギリギリのラインである場合、暗に「今までは単位修得もあったけど、これからは卒論活動に専念できて進捗を加速させることができる」「単位不足によって卒業延期になることはない」と示すことができるので、サインをもらうにあたり少しだけ有利になる可能性もある。勿論、単位修得と卒論の進捗度合いは別物なのであって、修得単位数は原則一切考慮されず、卒論の進捗度合いによってのみ卒業予定申告が決まる。単位を取り終わってるからといってそれだけで卒業予定申告できるわけではないが、それでもギリギリラインの場合は交渉の材料にはなる。
  • 「卒業生や先輩の話は鵜吞みにしない、話半分に聞いておく」ことが大事。ブログやTwitter、慶友会の卒業生体験談などで「私はこうやって卒業した」という話があるかと思われるが、それはその方がやったやり方であって唯一の正解ではない。それどころか、扱うテーマやアプローチ方法、学部類の違い、指導教員の方針等によっては全く異なる結果となることもある。卒業生全員一律同じやり方で卒業してきたわけではない。ゆえに「卒業生の言うことは絶対」「実際に卒業された方が言うのだから間違いない」と疑いなく100%鵜呑みにするのは危険である。そうではなく「ああ、この方はこのやり方で卒業したんだね、では自分はどうしようかなー」ぐらいの感じで聞いてた方が良い。
    • 卒論は担当教官の属人性が高いため、どんな面を切り取っても「場合による」と言えてしまうところはある。
  • 卒論指導を頼む教官について、慶友会等で「あの先生は優しいor厳しい」等の話もあるかと思うが、これは1人の方からの話のみを鵜呑みにするのは危険。同じ指導教員から指導を受けた学生が一律同じ指導回数で卒業するわけではないというのがポイントなためである。
    • 例えば、同じ〇〇先生から指導を受けた2人の学生がいたとして、Aさんは3回指導で順調に卒業、Bさんは5回以上かかって卒業したとする。AさんとBさんの2人の状況を知ってる人は〇〇先生が優しいからor厳しいからではなく、AさんとBさんの2人の進捗に差があったから指導回数が異なったと分かる。ところが、〇〇先生についてAさんからしか話を聞かないと「〇〇先生って熱心で良い先生。質問にもすぐに答えてくれるし、何より3回指導で卒業させてくれた。お勧めの先生だよ」と好印象の感想だけを聞くことになる。対して、〇〇先生についてBさんからしか話を聞かないと「〇〇先生は厳しくてね・・・いくら宿題やってもやりなおしになる。卒業予定申告もなかなか出してくれなくて指導に5回以上かかっちゃった」と厳しい印象の感想だけを聞くことになる。複数人が口を揃えて同じ感想であれば信憑性は増すが、1人だけの感想だとその先生が優しいか厳しいかよりもむしろその学生の進捗に起因した感想になりがちという傾向はあるといえる。仮にAさんが「あの先生優しいよー」と言ったとして果たして自分にも優しくしてくれるかどうかは自身の進捗次第。
  • 例年2月末~3月上旬にかけて学籍情報照会に指導教員名が表示されるようになる。以前は学部類ごとに日替わり更新だったが、最近は学部類問わず一斉更新になってる可能性がある(以前は法学部が早くて文学部が遅かった)。指導教員名について、この時点でまだ指導区分は不明。希望した指導教員名が表示されたあとで予備指導や再提出になることもあれば、希望しなかった先生で本指導になることもある。また、一度表示された後に空欄になったり、他の先生に表示が変わることもある。指導教員名は概ね同時期に更新されるが、一部難航して表示が遅れる方もいる(遅れたのちに本指導ということもあるのでこの時点で泣く必要はない)。希望した教員で予備指導になることもあれば、希望しなかった教員で本指導になることもあり、特に後者の場合は希望した教員よりも卒論テーマに相応しい教員であることのケースが多く、ある意味でラッキーともいえる。学籍情報照会の卒論テーマは今後予備指導や再提出になる方も含めて全員載る。テーマ表示が遅れているのはおそらく事務局での処理が間に合っていないせいと思われるので、テーマ表示が遅れているから何か悪い結果になるのではと心配する必要はなく、しばし更新を待つべし。その後、指導区分の通知がkcc及びメールで届くという流れである(このあたりの通知の流れなどは塾生ガイドやNLには載っていない)。2月末からの1,2週間はレポ状況の他に学籍情報照会もチェックが必要といえる。
  • 指導区分は指導教員ではなく、学務員の先生方が決めるが、ひとえに予備指導といってもかなり幅があり、「内容的に全く問題ないが希望した教員が引き受けてくれるか不明」という内容から「テーマとして無理ではないが少々準備不足」という内容まで様々。前者の場合、予備指導の席で「この内容でしたら全く問題ないですよ、私が指導を引き受けます」と何事もなかったかのようにあっさり本指導に格上げになる。後者の場合、これから半年でやるべき宿題を言われて終わりになる(次回引き受けてくれるかは未定)。
  • 卒論の初回申し込みから卒試までにはいくつかのハードルがあるが、「一般的な」ハードルの高さの順だと、①卒業予定申告許可、②卒論提出許可、③指導教員決定(初回本指導)、④事務局への卒論提出(人によって体力的には一番きつい)、⑤卒試、の順になるといえる。ただし、人によっては指導教員が決定するまで何年もかかったけど決定後は指導3回で順調に卒業されたという方もいるし、初回本指導から2回目指導の卒業予定申告まで順調に進んだ後に卒論提出許可まで何年もかかったという方もいる。なので必ずしもこの通りではない場合もある。
  • kccにて表示される、卒論タイトルのサブタイトルの前後の「-」は「?」に文字化けしてるのは仕様。先輩の話によると最後まで直ならかったが、それでも三色旗にはちゃんとーで載りますので大丈夫とのこと。
  • 卒業試験の合格をもって卒業する学生は、kccの成績表にて卒業論文8単位が含まれた最終的な全体成績表が表示されるのはたったの2時間のみである。例えば3月卒業生の場合、kcc上でこれが表示されるのは例年3月10日の0:00~1:59までであるので、この間に記念キャプチャを撮っておく必要がある。ちなみにこれを過ぎると、毎日2時からのkccメンテナンスの時間に入り、メンテナンスが明けると卒業による学籍喪失のためログインできなくなる。詳しくはhttps://ameblo.jp/suzuta2019/entry-12731144830.htmlを参照。
  • 晴れて卒業が決定した後に卒業式・卒業証書授与式・祝賀会に行く際は、必ずサンドイッチ等軽めでも良いので食料を複数持参すること。特に午前部と午後部の両方に何らかの形で関わる場合、写真撮影や学友とのご挨拶および軽めの懇談などが押す可能性が高く、合間の休憩時間の1時間だけでは食料を買ったり食堂へ行く時間は確保できにくいため。